前を向いて

2016年 4月。暗かった我が家に明るいニュース!

高卒認定資格で大学を受験していた長男が、何度目かの試験で合格です! そして次男も第一志望校に進学が決まりました。良かったー。二人ともよく頑張ったねって心から褒めてあげたいです。
春からは新しい道をそれぞれが歩き始め、子供達も成長しているんだな〜って改めて実感しました。
どんなに困難でも必ず道は開ける。自分の中にある力を信じて、前に向かって進むしかない。私も子供もある意味強くなったのかな、って時折思います。
 
私は「引き寄せの法則」関連の本を読みあさりました。読んでいる間は辛いことを考えなくて済むし。
ある日ふと気づいたのです。夫の回復をひたすら考えて暗い気持ちでいても、楽しいことをしていても、時間は平等に過ぎていく。回復を考えても良くならないならば、同じ時間を過ごすなら少しでも楽しいことを考えよう、と。結局他人は変えられないし、幸せは自分でしか与えられないのだと。
 
幸せは空気伝染します。夫だけには伝染せず、逆に妬みしか生んでいないようですが。「そんなの関係ないっ」って思っています。妬むことしかできないなんて可哀想だけど、他人の性格や気持ちまで変えられませんし。
 
他人の家族と比べると未だに悲しくなることもありますが、神様は越えられる試練しか与えないというし、これもきっと何か大きく前へ進むためのチャンスと思うようにしています。他人と比べても何の意味もないですしね。自分の人生は自分で決めるんですから。
 
Think positive! Be happy!

お祓い

頑張って一年働いたものの、やっぱり行きたくない夫。
 そんなウチの状況を知った会社の先輩が、知り合いにいい占い師がいるというので、紹介してもらいました。
その時の私は宗教でも占いでも何でもいい、藁にもすがる思いでした。
 
行った先は高速道路で三時間くらいの山奥にある一軒家。霊視みたいのができる女性でかなり当たるとのこと。見てもらった結果、我が家と夫の実家にお祓いが必要とのことで、用意するものはお米とお酒でした。彼女は「今まで本当によく頑張ったね。でもこれでもう大丈夫。安心して。」と言ってくれ、思わず涙がポロポロ溢れてきました。早速神主さんに事情を説明し、義母にも連絡して、後日お祓いをしてもらったのです。これでようやくこの苦しみも終わると本当に思いました。信じることしかできなかった。
ところが結果は全く変わらなかったのです‥。もう私の中では、「やるべきことは全部やったし後は夫の運命だと割り切るしかない」「夫には頼らず生きていこう」と決めました。
 
その後の夫は全くの寝たきりと引きこもり状態。
一度は復職できたのだからまたいつか出来るだろうという希望を持って、私は明るい気持ちで過ごすよう心がけました。
そんな気持ちが家の中にいい空気を運んできたのでしょうか。留年が決定しても長男はだいぶ元気になってきて、部屋の中に閉じこもりっきりだったのが、夕食作りだけはこなせるようになりました。

不登校

3年に進級したものの、クラスには行けない長男は、学校内のスクールカウンセリングに行くことになりました。授業中や放課後にに別室のカウンセリングルームでカウンセラーと月に何度か1時間程度話しをするのです。
 

息子は昼間のカウンセリングに行けない日があり、その日は家で泣いていました。放課後なら行けるのですが。「行かなければ」と強く思ってはいるものの、体はこわばり、いうことを聞かず、部屋の中でじっと動けない状態だったみたいです。親子で留年を覚悟した決定打でした。3年生に進級はしたものの、このまま休んでいては出席日数が足りないので、卒業する為には留年してもう一年学校に行かなければならなかったのです。何とか気持ちを切り替えられないかと考え、私の趣味であるロードバイクや登山に一緒に連れ出そうとその頃考えていました。お友達が家に来て会いたいと言っても、「ムリ」と言って引きこもるままの息子。それでも部活には顔を出し、文化祭は行けたようです。親って子供の一つ一つの行動がこんなにも気になるんですよね。ある日のカウンセリングが終わってから何気なく机にあった手帳を覗いたら、「疲れた。しばらく休みたい。幸せになりたい。」と書いてありました。カウンセリングのメモだったと思います。ショックでした。高校生で幸せを感じられないなんて。まだ人生で一番楽しい時って言ってもいいぐらい なのに。どうしたら息子に幸せを感じてもらえるのか?幸せって何だろう?夫の状況は如何にもこうにも変えられない。ならば、私が何とかするしかない。その時から決めたことは、子供には笑顔でいること。ため息をつかないこと。そしてお金の話をしないこと。楽しいことだけに集中するよう心がけたのです。そして登山も本格始動。息子を誘い、彼の登山用品を揃え、近くの山に行きました。登山仲間の友人と3人で行きましたが、引きこもりであっても高校生の息子はさすがに体力があり、オバさん達を尻目にスタスタ歩き、私たちは後からゆっくりついて歩くというスタイルでした。息子には森林浴もとても良かったようです。山行を重ねるにつれ、次第に表情が明るくなっていきました。その後も何度か少しずつグレードアップしながら3人で登山し、中央アルプスの宝剣岳も行くことができました。登山は自分の趣味でもありましたが、やはり登山を通して少しでも自分に自信を持ってもらいたい、違う世界を見てもらいたい一心でした。2人だけで登山をする日もありました。そんな時は自分の話をたくさんしてくれて、息子の知らない一面を知ることができ有意義な時間でした。こうして少しでも息子に寄り添い、自分で歩き出す日を信じて待ち続けました。