夫がウツになった日

思い起こせば5年前でした…会社大好きだった夫が「行きたくない」と言い出したのは。

4年間の単身赴任生活から帰ってきて3か月たったころでした。それまで東京で単身赴任生活を満喫していた夫は、月に何度か家族のいる自宅に帰ってくる生活。二人の子供たちはまだ幼稚園と小学生。たまに帰ってくる夫は家ではごろごろしたり、子供たちと屋内プールに行って一緒に泳いだりしていました。ゴールデンウイークには家族4人で近くの低山に登山に行ったり、天気の良い休日には庭でスモークチキンを作ったり、自分は早朝ジョギングをしたり…とアウトドア的生活。病気になる要素などみじんも感じないほどのストレスフリーな日々を送っていると思っていたのです。

単身生活が終わったころは久々の家族と過ごす毎日が新鮮だったのでしょう。毎日楽しそうで仕事も張り切っていました。3か月くらい経つと仕事にも慣れてくるはずなのですが、今回の夫の場合は違いました。何やら仕事が全く分からないというのです。今回の転勤は初めてではなくもう6回目でしたので、私も「わからないとはいっても今までだって同じように乗り越えてきたんだから、大丈夫」と思っていました。わからない→不安→行きたくない となるまでそう時間はかかりませんでした。そして「眠れない」というおまけがついてくるようになりました。不眠も毎日ではなく、週に2回ほど。それでも今までどこででもいつでも眠ってしまうような人だったので、不眠自体が相当こたえたようです。そんなことにはまったく気づかず、行きたくないという夫に「ユンケル飲んでいけば平気だよ」と言っていた私…そしてその日が訪れたのです。