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初めての診療

上司が自宅に来てまで私を説得して夫を病院に行かせる…その事実に内心私はショックを受けていました。普通では考えられないことです。私も同じ会社に勤めていたので、その重みは非常にわかりました。でも信じられなかった。夫がウツだなんて。

 

部長に勧められた病院のほかにも、ネットで調べてこれはと思ったところに行ってみました。一つ目は雑居ビルの中にある目立たない心療内科。なんせ心療内科に行くことだって抵抗があります。人目に付きたくないと思いました。そして出てきたのはおじいちゃん先生。診断は「うつ病。3か月の休養を要する」。嘘だと思い、次は新しそうな心療内科へ行きました。小さいけど静かで小奇麗な診療所です。サバサバした若い先生でした。簡単な質問と世間話をした後、診断は同じく「うつ病」。でも「休むことは抵抗があるようなので、通院で治しましょう。徐々に様子を見ながら薬は考えます」旨おっしゃってくれました。休まなくていいと言われてホッとした夫。出世に響くからか、休むことは考えられなかったようです。とりあえず三日だけ休みました。抗うつ薬の効果がでるのは2週間後。三日間休んでも薬の効果はないけど睡眠薬を飲んで十分休んでくださいということでした。

会社に行って部長に話しても「もっときちんと休んだほうがいい。ほかの医者に診てもらえ」とのこと。結局一か月通ってから、部長のいう先生のところへ行くことにしました。先生は地元では割と権力のある年配のベテラン先生。そこでは例のウツ診断を一通りして「うつ病ですね。しかもこの人自殺しますよ。奥さん気を付けてください。うつ病はあなどれません。ガンよりも大変ですよ。」いきなりハンマーで殴られたような気分。だってそうでしょう?そりゃあ眉間のしわが深いけどいきなり自殺宣告だなんて。そして自殺した患者さんの話をしたのです。その話がずーっと頭の中で何度もこだましていました。