電気療法

そして1ヶ月後の2013年6月。

あまりにも回復の兆しのない夫。髭は剃らず、髪の毛も切らず、〇〇みたいな汚い姿。業を煮やした私は、電気けいれん療法はどうかと思い、電気けいれん療法を行っている大学病院に連れて行きました。
 
電気けいれん療法
電気けいれん療法(でんきけいれんりょうほう、電気痙攣療法)は、頭部(両前頭葉上の皮膚に電極をあてる)に通電することで人為的にけいれん発作を誘発する治療法である[1][2]。ECT(electroconvulsive therapy)、電撃療法(electroshock theraphy: EST)、電気ショック療法(ES)[3]とも言う。(ウィキペディア
 
 この治療法は、重症で抗うつ薬が効かない場合や自殺の危険性が高い場合などに行われ、きわめて高い効果が期待できる治療法であると言われていますが、行う医療機関は限られていて、被治療者も限られるとのこと。担当医には、「この人は対象にはならないよ」と言われたのですが、藁にもすがる思いで大学病院へ行きました。
 
対応したのは若い先生でした。一通り今までの経過など話をした後、結論はやっぱり「重い鬱でもないですね。普通は重度の鬱病の場合、会話もできません。この方はお話もしっかりされるし、必要ないでしょう。」やっとの思いで連れて行ったのに門前払いでした。
 
私の頭の中は???で一杯でした。なんでもないってどういうこと?病気じゃないって何?本人の意識の問題?病気じゃなくてこの状態って、なんで?答えが出ない問題をグルグルずーっと考えていました。病ならかわいそうって思えるし、病じゃなくて本人のヤル気の問題となれば、私の夫を見る目は正反対となってしまう。どこに問題があるのか、犯人探しをずーっと続けているようでした。そして夫への愛情もいつしかなくなっていきました。