カミングアウト

自分の心ももう限界だと思った私は、この辛さをシェアして軽くすることにしました。

鬱病をなんとなく恥ずかしい病気と思って他人には隠していましたが、別に悪いことをしたわけでもないし、普通に病気なんだから恥ずかしいことなんてありません。
 
最初に打ち明けたのは薬剤師のママ友。彼女には薬の事でも話を聞いてもらったりしていました。そして前の職場で一緒だったランチ友達。山歩き仲間の友人。大学時代からの親友。友人たちはみな本当によく話を聞いてくれ、辛い気持ちをシェアしてくれてありがたかったです。そして今の職場でも2人の友人に打ち明け、だいぶ心は軽くなりました。鬱病も患者本人と家族を取り囲む周りの人の理解は必要ですね。いつどこで病院や警察から電話がかかってくるかわかりませんし。
愚痴は友人たちに聞いてもらっていましたが、近所に住む親には何も話せませんでした。
もともとべったり親子ではないし、普段から会話はないということもありましたが、なによりも余計な心配をかけたくなかったのです。でも後日「自分たち親に話をしてくれないのはのけ者にされているようで悲しい。きちんと話をして欲しい。」とメールがあり、一通りは事後報告するようにしています。
 
鬱病患者といると、自分も鬱の黒い闇にひきづりこまれそうになります。なるべく目を外に向けて運動するようにしていました。夫が鬱病になって3年くらい経った頃から私も眠れない日が多くなってしまったんです。「自分だけは病気になれない。ここで私もダメになったら子供達はどうするんだ。」とにかく自分を守る事で精一杯。市販の睡眠導入剤を飲んでもちっとも効かないけど、医者だけは行かずに何とかしようと思い、夜は一生懸命ウォーキングしたり、昼はテニスやロードバイクに乗って身体を疲れさせることに集中しました。5年以上たった今、ようやく落ち着いてきましたが、たまに夜は胸がザワザワして不安がムクムク〜って起きてくることもあります。
「幸せは自分の心が決める」この言葉を夫の目にもつく壁に貼って、自分にも言い聞かせていました。